大会趣旨-PURPOSE-
令和2年、世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症は、東京オリンピックパラリンピックなどのイベントを始め、高校生の全国大会や交流の場などを延期や中止に追い込みました。私たちの全国高等学校PTA連合会大会島根大会も例外ではなく、昭和27年に大会が始まって以来、初めての中止となりました。しかしながら、その後全国高等学校PTA連合会で協議を重ね、島根大会は令和3年への延期が決定いたしました。
新型コロナウイルス感染症の流行は、これまでの日本社会の強み・弱みの両面を浮き彫りにしました。教育についても例外ではありません。人と人との生身の行き来、対面の授業や会話が困難になったことで、学校と生徒一人一人をつなぐICTが、いかに有効なツールであるかが実証されました。今後、このような危機に対応し格差のない教育を維持するためには、ICT機器やネットワークの一層の整備と積極的な活用が教育界に広がっていかなければならないと考えます。
長期の学校休業は生徒の学ぶ権利の保障ばかりではなく、あらゆる学校行事や部活動等に影響を与えました。しかし、私たちは改めて気づかされました。社会性の原点、他者と協力して新たな価値を生み出す原点は、人と人とが向き合い語り合うことであり、それは今後も揺るぎないに違いありません。
島根県出雲地方では旧暦の十月を「神在月」と呼び、全国から八百万の神々が「出雲大社」を中心に集い、自然・人・ものなどあらゆる「ご縁」を話し合うと言われています。未曾有の事態を経験した全国の会員が、この地に集い、子どもたちを取り巻く今後の日本社会、つまり日本の新たな明日への礎について語り合い親交を深めていくことは大きな意味があると考えます。
島根大会が全国に新たな「ご縁」を生み、私たち大人の「つなげる力」を一層強める機会になることを、そして子どもたちが日本のみならず世界へと豊かな「ご縁」を紡いでいく基盤になることを願っています。
島根大会報告書 | 大会概要 |
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